レッドドラゴンの鳥見旅行記

レッドドラゴンの鳥見旅行記

夫婦二人の個人旅行で世界中をバードウォッチング。

11/21(1)ブラウリオカリージョ国立公園


各ホテルを巡回送迎してくれる1日あるいは半日の現地ツアーというのは便利なので、サンホセ到着の夜ロビーのツアーデスクに置いてあったパンフレットからBraulio Carrillo Aerial Tram Tourというのをホテルのフロントに申込みました。後で考えると予約制ツアーですから前日夜に翌朝の申込みなど無理だったのですが、フロントの女性が「いつも朝7時頃迎えにきているので7時に来て」と安請合い。このあたりがお国柄ですね。翌朝7時にロビー/玄関へ行ったもののバスの陰も形も無し。結局ツアーデスクに確認し、朝6時発はもう過ぎてしまったので11時発を予約。午後の森では鳥見も難しいでしょうがNature Watchingと割切ることに。従ってデジスコは持たずDMC-FZ30のみ。
Braulio Carrillo National Park(ブラウリオカリージョ国立公園)は所謂「コスタリカ分水嶺」のカリブ海側に広がる熱帯雲霧林ですが、Aerial Tramは改造したスキー用のゴンドラで林冠から林床の間をゆっくり見学できるツアーで、公園に隣接した保護区で行われています。迎えに来たマイクロバスには既に専門家のガイドが同乗していました。このガイドが知識豊富また親切で楽しく過ごせました。ツアー客はスペイン語または英語での説明を受けられるのですが、彼は英語である程度説明するとスペイン語に切替えて同じことを説明し、続けてスペイン語で次の説明まで進んでからまた英語に戻る、という調子で歴史・環境などにも適切にふれてくれました。我々を含め5組の客はメキシコ・スペイン・イギリス2組に日本という組合わせでしたが、このおかげで随分スペイン語ヒアリングの勉強ができました。
エコツーリズムという言葉は随分普及してきましたが、何故コスタリカが積極的に取組む一方中米の他国では進まないのか、という質問に対しこのガイドが以下のような興味深い意見を述べてくれました。まず第一にコーヒープランテーションなどのヨーロッパからの入植者がパナマなど他国では一握りの非常に大規模な農園経営者だったのに対し、コスタリカに入植したのは中規模な(どちらかといえば貧しい)農園経営者多数であったこと。従って他国のような大規模開発での自然破壊の程度が低かった。また一握りの荘園貴族と非常に多くの労働者・奴隷という構図に対し、どちらかといえば家庭的な農園主・労働者の関係が育ち、独立・開放を経た現代に他国のような政情不安定を招かなかったことがいえる。第二には安定した政情を背景に、1949年に軍隊を無くし教育を大幅に充実させたことがあげられるそうです。確かに旅行中至る所で感じたことですが子供達が人懐こく明るいのがとても印象的でした。日本に戻った途端子供達に対する暗い事件を見て余計に感じました。もちろんコスタリカでも自然破壊は今も続いてますが、我々観光客もエコツーリズムに参加することで少しでも環境保全に役立てればいいなと思っています。(皆さん コスタリカに行きましょう!!!)
保護区の入口近くからの写真です。ガイドの話によると熱帯雲霧林というのは毎日多少でも雨が降るのが当り前で、今日で連続3日も雨が無いため共生植物など乾きで相当弱っているとのこと。どこも異常気象かな。